お花見で悪酔いしないために。おすすめ“お手軽”食品
お花見で悪酔いしないために。おすすめ“お手軽”食品
2017.04.04(TUE)
もうすぐお花見の季節。関西では大阪城公園や長居公園、住吉公園がお花見の人気スポットで毎年多くの人でにぎわいます。満開の桜の木の下で行うお花見はとても楽しいものですが、それゆえにお酒を飲み過ぎてしまうのも心配の種。
そこで今回は、お花見での悪酔いを防ぐために有効といわれる、おすすめ“お手軽”食品をご紹介します。
なぜ、お酒を飲み過ぎると悪酔いするの?
人が摂取したアルコールは胃や腸から吸収され、脳に届いてマヒ(酔った状態)を起こします。また、アルコールは主に肝臓にある酵素の働きによって、アルコール⇒アセトアルデヒド(有害)⇒酢酸(無害)へと分解され、最終的には二酸化炭素や水に分解されて体外へ排出されますが、その間に起こる頭痛や動悸・吐き気などの辛い症状は、有害物質であるアセトアルデヒドの分解がスムーズに行えていない状態ともいえます。
酔ってしまう程度や、その原因はさまざまで個人差もありますが、一般的には、アルコールの吸収が早いと酔いやすく、肝臓(酵素)の働きが弱く有害物質を分解できない場合や、分解が追いつかないようなスピードで飲酒をした場合は悪酔いしやすいとされています。
まずは、空腹の状態でお酒を飲むことは避けましょう。空っぽの胃腸に入ったアルコールは急激に吸収されてしまうため、血中アルコール濃度が急上昇して素早い酩酊状態に。肝臓の分解作業が追いつかず、また、肝臓の働きを助けるための栄養素(タンパク質やビタミン等)も不足するために適切な分解ができません。アルコール吸収速度を遅くするためには、お花見前におやつなどを摂っておくと、多くのアルコールが一緒に消化され、結果的に血中アルコール濃度の急上昇も抑えられます。
脂肪、タンパク質、ナイアシン。悪酔い対策に有効な栄養素を含む食品
【悪酔い対策に有効な栄養素】
・脂肪
敬遠されがちな成分ですが、お酒を飲む前に摂取すると胃粘膜保護にもなり、アルコールの急激な吸収による血中アルコール濃度の上昇も抑えることができます。摂り過ぎに注意すれば、悪酔い防止の心強い味方です。
・タンパク質
アルコールを分解する肝臓の働きを助けてくれるのが、良質なタンパク質です。お花見当日はもちろん、日頃から摂取して肝臓機能を高めておきましょう。
・ナイアシン(ビタミン)
ビタミン類、特にB群やCは、アルコールを分解する肝臓の働きを助けます。中でもナイアシンは、アルコールとアセトアルデヒドの分解をサポートするため、悪酔い防止によいとされています。
【上記栄養素を含む、おすすめ“お手軽”食品】
・チーズ
良質なタンパク質と脂肪を含みます。アルコールの吸収をゆるやかにするだけでなく、チーズに含まれるタンパク質は吸収率が高く、肝臓の働きをしっかりサポート。お花見が始まる前に数切れを口にしたり、お花見中にピザやラザニアなどを食べたりするのもおすすめです。
・ナッツ類
特にピーナッツやアーモンド、カボチャの種には、ナイアシンなどのビタミン類が豊富に含まれているので、肝機能のサポートに有効です。お花見前や途中のおつまみにも、ぜひ取り入れてみてください。なお、ナッツ類は、春の乾燥した空気からお肌を守るためにも役立ちます。
・枝豆
お酒のおつまみとして定番の枝豆は、良質で豊富なタンパク質やビタミンを含みながら低カロリーで、お花見が始まる前でも気軽に食べられるのでおすすめ。アセトアルデヒドの分解を助けます。
お花見の前は十分な睡眠をとることも大切
悪酔い防止とはいえ、お花見前に食事をするのは大変ですが、手軽に摂れる食品なら対策もしやすいでしょう。ただし、これらの対策をしても、結果的に飲酒量が多くなってしまっては悪酔いの可能性が高くなります。
また、食べ物での対策以外に、前日の睡眠を十分とることも大切。睡眠不足は肝機能にも影響を与えるため、アルコール分解能力もダウンしてしまい悪酔いの一因に。しっかりと対策をして、お花見を心から楽しみたいですね。